Vol.8 アートのまちづくりは、まちを心地よくし、人をつなぐ

進藤さんのアート活動の拠点『ギャラリー・アールグレイ』(通町 111-18)

毎年、多くの人が楽しみにしている『久留米まちなか美術館』。その拠点となっているのは、『ギャラリー・アールグレイ』。オーナーの進藤仁子さんは、JR 久留米駅と西鉄久留米駅を結ぶ通町にけやきを植えて、そこに点在するアートを楽しむまちをめざして 16 年目になる市民団体『けやきとアートの散歩路』の代表でもあります。アートを通じてまちを元気にする『アートのたねまき』活動や景観シンポジウムなどを精力的に行っている進藤さんの夢や取り組みをお伺いしました。

豊かな心をつなげるアート活動

今年で 15 回目を迎える『久留米まちなか美術館』は、毎年秋に開催される久留米市のアート活動です。寺院や公園や倉庫などの日常風景のなかにさまざまなジャンルのアート作品を展示します。協働で主催する久留米大学経済学部文化経済学科の岩本洋一ゼミからは多くの学生が参加し、展示やワークショップ、取材、会場の案内などを行います。

『久留米まちなか美術館』アート傘ツリー(久留米大学経済学部岩本ゼミ学生によるアート空間づくり)
/蛍川公園

『けやきとアートの散歩路』の活動がめざすもの

進藤さんは『久留米まちなか美術館』を中心に、久留米市出身の彫刻家である豊福知徳の作品を舞台に音楽とダンスを繰り広げる『愛の泉ライトアップコンサート』、景観や自然をテーマにしたシンポジウム、地域の歴史や郷土史を学ぶ勉強会『ヒストリア・カフェ』などを開催して、久留米市の自然、歴史、文化や魅力を再発見し発信しています。進藤さんは、「これらの活動を通じて、感動を分かち合うことや、人とつながっている実感が楽しい」と話します。その感覚は、まさに地域福祉にも共通するものだと感じました。

『けやきとアートの散歩路』のための手作りパネル

今は活動の転換期

進藤さんは、今も精力的に活動を続けています。その源泉は、わくわくする力、計画の実行力、豊かな人脈や交渉力などです。しかも、アート作品の搬入搬出の手配や展示会来訪者の対応、アーティストやスタッフへの食事提供など、あらゆることに関わり、それが自身の楽しみにつながっています。
しかし、コロナ禍、ボランティアの継続性、事業財源の課題などの影響で、現在大きな転換期にあるそうです。
「昨年は同居していた義母との別れもあり、張り合いがなくなった時期もありました。そんな時に久留米のまちを歩いてみたり、海外に出かけてみたりして、あらためて久留米の魅力を再発見し、再びやる気が湧いてきました。」
誰かの思いから始まった活動が、別の誰かを元気づけ、人と人をつなげ、勇気を与え、そして自らも元気をもらう、そんな循環が起こることがあります。この循環が「地域福祉」につながります。これは、アート活動という、福祉とは関係なさそうに見える活動にも言えることだと思います。
進藤さんが行っている活動に賛同する人は多いと思います。その継続のためには、進藤さんの多岐にわたる活動を、できることから少しずつみんなで分担していくことが必要だと感じました。
進藤さんの思いとわくわくをみんなで山分けしていけば、心地よいアートのまちが見えてくるでしょう

『愛の泉ライトアップコンサート』仲野麻紀のサックス演奏と福田智子のコンテンポラリーダンス
/石声庭・久留米市中央公園
『久留米まちなか美術館』草野貴世インスタレーション/旧國武合名会社倉庫(明治時代の建物)
進藤さんのアート活動の拠点『ギャラリー・アールグレイ』(通町 111-18)
『久留米まちなか美術館』子供たちと大道芸のバックドロップづくり
/久留米シティプラザとのコラボレーション

記事: Akiki / 特定非営利活動法人久留米市手をつなぐ育成会

久留米まちなか美術館お問い合わせ先:

TEL 0942-38-6822(10:00~18:00)/けやきとアートの散歩路

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